第9地区
10日に封切されたばかりの映画『第9地区』をみてきました。
エイリアンの出てくるSFものなんですが、これは単なるエイリアンものとは一線を隔しています。
普通エイリアンものといえば地球を襲ってきた未確認の宇宙生命体が地球人をおびやかし、中旬くらいでその姿があらわれます。
そのエイリアンと戦う地球人との戦いってのが定番ですよね。『インディペンデンス・デイ』や『プレデター』『エイリアン』など・・・。
しかしこの映画はしょっぱなから隠さずエイリアン(エビににているのでエビといわれている)と宇宙船がでてきます。この映画ではエイリアンはかわいそうな存在。
映像の処理も普通の映画のようなクリアな色ではなく、ドキュメンタリーやニュースの映像の色。
内容は細かくいいませんが、まあ普通のエイリアンものではないということですね。なんか妙にリアリティーがあるんです。
宇宙船がでてくるのが、アメリカではなく、南アフリカというのがミソ。これ世界でも最も人種差別が激しい国であり、過去にはアパルトヘイト政策を行ったことに対する警鐘だと思うんです。
『アバター』の感想をこのブログで書いたとき、肌の色が青いこと以外、地球人と全く同じ宇宙人がいたら、差別なく対応できるのだろうか?ということを私はのべました。まさにそのことを考える内容。
いまだに、白人以外(特に黒人やインド人)を同じ人間として認めない、南アフリカの現状と差別をエイリアンにかえて描写しています。
エイリアンからウィルスがうつるということは、南アで差別による貧困でエイズ感染が多いこととリンクしているようにもみえます。
ちなみに嫁は「気持ち悪かった」といっていました。子供のみる映画ではないかな。
アクション☆☆☆☆☆
ハラハラ度☆☆☆☆
感動☆☆
ロマンチック度 なし
ストーリー☆☆☆☆
総合評価☆☆☆☆
※余談ですが、日本人はアパルトヘイトでは名誉白人という位置づけでした。中国人は白人と同じ扱い。黒人や、インド系の方などはもうペット以下の扱いだったんですよね。
これは貿易や政治的貢献のために特別視されていたんですね。これを知ると複雑な心境になりますよね。ワールドカップを機会にかわってくれることを望みます。
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