一般歯科医のための矯正講座:サイボーグ009的なDR.T
私にとって今年最後の勉強会が23日の祝日おこなわれました。
一般歯科医のための矯正講座です。
歯学部や歯科大を卒業後、大きくわけてまず2つに分かれていきます。
研究職と臨床(実際の治療)職。
おそらく歯科医の場合95%以上が臨床医になっていきます。
日本ではその中から 矯正医と矯正以外の歯科医に別れていきます。勿論口腔外科医や小児歯科、予防など多々科目はありますが、矯正以外の科目の先生は多かれ少なかれ、多種多様な治療をまなんでいくことがほとんどです。
しかし矯正だけは少し離れたところに存在するんです。
ですからむし歯治療を一度もやったことのない矯正医もいますし、矯正のことがまったくわからないその他の科目の先生もいます。
でもわれわれ一般歯科医も矯正の知識があったほうがベターですよ!っていう講座ですね。
会場は私が以前つとめていた宮崎市のT歯科医院。
常時6人くらいのDrが在籍しています。
卒業生もたくさん。一人診療体制の多い宮崎では、1位2位をあらそう規模の歯科医院です。
通常歯科研修には高額の参加費が必要なんですが、今回は院長先生がクリスマスプレゼントということでご招待いただきました。
講師はミスターダンディーのK先生。こっち側(一般歯科医)の視点で教えていただけるので、すごくわかりやすいですね。先生は普通の矯正医と違って、歯周病や、顎関節、咬合、インプラントに精通されていらっしゃいますから、内容が深いんです。すごい!!
ある矯正の先生がおっしゃっていました。
矯正は70~80%診査・診断できまる!と。
的確な診査診断ができれば、ある程度トレーニングができた歯科医ならきちんと治療ができる!という意味です。
しかしこの診断がものすごく難しいんですね。
ですから矯正治療で腕がいい先生とそうでない先生とは、診断力の差がもっとも大きいといっても過言ではない気がします。
会場となったT歯科医院。
院長先生はもう60代の後半の先生。
このくらいの年齢になりますと、私のような人間は引退してのんびりゴルフ三昧でも!というのが一般的ではないかと思うんですね。
まあこの職業引退の年齢がありませんから、やる気があれば100歳でも仕事はできます。
概して歯科医は60歳すぎてくると、守りにはいって治療に関しても経営にかんしても、大きいことはしなくなるものです。
しかし、このT先生、いつみても攻めの姿勢で治療も経営もされているんですね。
仕事が本当にお好きで。
しかも丁寧で勉強家。いまだに新しい技術の習得に余念がありません。
先生は補綴といって、かぶせや入れ歯、咬合が専門なので、たとえば矯正や外科などの他の分野では宮崎市内に、もっとすごい先生もいらっしゃるんですが、総合的にいうとやっぱりこの先生が一番すごいな!ってつくづく思います。
話は変わりますが、
私が子供のころ『サイボーグ009』というアニメが流行りました。ものすごく好きだったんですが。
仮面ライダーの原作者、石森章太郎さんの作品ですね。
各国から集められた9人が、サイボーグにされ特殊能力をもち、悪と戦うという話。来年映画があるらしいです。(001~009という番号で呼ばれている)
特殊能力というのは(アニメマニアではないので、私の古い記憶で・・・・)
001:赤ちゃん 物体を超能力で動かせる
002:イギリス人 空を飛べる
003:フランス人 女性 目と耳がものすごくいい。
004:ソビエト人 体中にミサイルが入っている
005:アメリカインディアン 力持ち
006:中国人 火が噴ける
007: ?人 カメレオンのように何にでも変身できる
008:南アフリカ?人 泳ぎが得意
009:日本人 瞬時に動ける加速装置というものが奥歯にはいっていて強くかむと動きが速くなる。飛行機や車の運転が得意。
キャラクター設定で空飛ぶのがいたり、膝からミサイルだすやつがいたり、
皆、得意技が違っていて助け合って戦うんですね。
だけど総合力では主人公の009が一番すぐれているという設定。
何が言いたいかっていうと、上記のT先生、いつも009みたいだな!って思うんですよ。
小児歯科とか、矯正とか、インプラントとか、個々でいうと宮崎市内にすごい先生はたしかにいらっしゃるんですが、総合的にいうとT先生が一番すごいな!って。
まさに009みたいな存在なわけです、私にとって。
そりゃぁまあ、『むし歯になったら単に掘って埋める』、
といったまるで年度末の道路工事のようなやっつけ仕事が一般的だった時代に、
霞が関の超一流の先生のところまで勉強しに行って、宮崎の歯科医療の先端を走ってきた方ですから・・・・当然。
私が日頃診療していて、T先生の一言一言が私の背筋をただす道しるべとなっています。
感謝!
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