講演会:免疫学の権威 藤田紘一郎先生
8月6日火曜日、市民文化ホールで講演会がありました。
私はアクアを休み、スタッフとして参加。
藤田 紘一郎先生(ふじた こういちろう、1939年 – )は、日本の免疫学者(医学博士)。東京医科歯科大学名誉教授、人間総合科学大学教授。専門は、寄生虫学、感染免疫学、熱帯医学。
満洲生まれ。父親は陸軍軍医。感染免疫学・寄生虫学の視点から公衆衛生についての執筆多数。特に寄生虫関連の一般書で広く知られるようになった。また、花粉症の原因を寄生虫を撲滅しすぎたためとする説を広めたことでも知られる。自身の研究の一環として、自らの腸内で15年間6代にわたり条虫(サナダムシ)と共生していたことがある(”きよみちゃん“と名付けたサナダムシは、3代目)
藤田紘一郎先生は
「昔は、今よりアトピーも自殺もうつ病も少なかった。これは人間がきれい好きになりすぎたことが原因だ」とおっしゃいます。確かにわれわれの日常生活はきれいすぎます。
家の中のものをくまなくチェックしていくと、どれほど抗菌処理しているものが多いことか。
トイレットペーパーの蓋にも抗菌処理なんて書いてあります。
実はこの抗菌、抗菌ビジネスとして儲けの手段となっているものらしい。
主婦がものを買うとき、『抗菌コート』とかいてあったら、安心するのではないですか?(私にはいったいどれほどの効果があるのか疑心暗鬼だし、抗菌処理に一定の決まりはあるのか信用できない)
抗菌とかいてあったら売れるんですよ。それが抗菌ビジネス。
では抗菌抗菌!って本当にいいのでしょうか?
現代社会はきれいすぎるのです。
人間の体には常在菌というものがいて、この常在菌と仲良く付き合っていくことが大切なんです。
すべてを抗菌してしまうと、体に必要な菌まで減らしてしまうことになるのです。
藤田先生はおっしゃいます。
「ちょい悪菌は、どんどん体にいれなさい!」と。
ちょい悪菌と付き合っていくことで免疫力が高まるんですね。
「もっともっとどろんこ遊びをしなさい」
どろんこからいろんな菌を体に採り込むのです。
大腸菌だって少量ならば体を強くするためのアイテム。
私の長男、5か月になって動きが活発になってきました。
私が抱っこすると、私の腕をベロベロ舐めます。
床に寝せると、寝返りをうって床を舐めます。
それをみると一見汚いように思えます。
しかしながら私は藤田先生のお言葉に「はっ」としました。
赤ちゃんがいろいろなものを舐め始める理由の一つは、いろいろなものをなめてちょい悪菌を摂取して免疫をつけるための大切な行動らしいのです。
大家族の子供って体強そうですよね、あんなにお家が散らかっていても。
犬は雑種の方が強いですよね。
地鶏は土をつつくからいいらしい。土壌菌を摂取できるから。
そう、人間はきれいする環境ばかりにいてはだめなのです。ちょい悪菌と上手に付き合うことが大切なのです。
私たちも無理矢理に菌と接しさせようとはしていませんが、
あまりナーバスに潔癖にならず、上手に自然界の仕組みと付き合っていきましょう。
あっカルピスが土壌菌をつかった飲み物を販売するんだとか。
私の院長室が汚いのは、菌にたいする抵抗力をつけるためなのです(笑)
追記:講演会のあと居酒屋で打ち上げをしました。藤田先生って皆がサインもらうほど有名なすごい方なんですが、だじゃれ好きでおちゃめですごーーく腰の低い方でした。(自分の研究のために体の中に回虫をかっていたというすごい方)
「実るほどこうべをたれる稲穂かな」私もかくありたいものです。
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