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  4. 日本の歯科医師と歯科医療事情⑤:がんばっているんだけど・・・

日本の歯科医師と歯科医療事情⑤:がんばっているんだけど・・・

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なぜ私がこんな長々と、歯科の内輪ネタを書いているか・・・。

「歯科医ってのは日本では人気がないけど、海外では人気職業なんだぞ!!!」

・・・・・なんてことをいいたいのではありません。

 

日本の歯科の先生たちは、ほんと頑張ってるんですよ。ありえないほど安い報酬で。

少なくとも私がふだん交流ある先生や、しっている先生たちは、

 

「いい治療をしたい!」

「むし歯を減らしたい」

「歯をなおして健康になってもらいたい」

「患者さんによろこんでもらいたい!」って真剣に思っているんです。

 

だからこそ、むし歯を減らすためのフッ化物(フッ素)の普及活動や、ボランティア活動を休日にしたりするのです。

なのに、歯医者っていうと、

金儲け主義だとか、

脱税してそうとか、

ぼったくり

数がふえてもうからなくなった

コンビニより多い

むし歯がへって、患者がへり経営が大変

などという負のイメージばっかりなんです。

 

皆、毎年多大なお金をつかって学会やセミナーにいって、少しでもいい治療しようと努力しているんですけどねぇ。

患者さんから「ここに来てよかった!ありがとう」って笑顔で帰る時が一番うれしい時なんです。

 

治療によっては、原価率が100%(つまり1000円の治療費で1000円の材料費がかかるということ)をこえるものもたくさんありますが、だからといって、怪しい国の安価な材料を使うわけにはいきません。採算がとれなくても、利益を最優先にはできないのです。

居酒屋さんで、もしお刺身用の魚が売れ残ったら、きっと煮物にしたり、次の日の 御通しにきっと利用するでしょう。

野菜の葉っぱが残ればそれも手をくわえて いわゆる『あますところなく』食材をつかうでしょう。

でもわれわれはそういうわけにはいきません。あっこの材料あまったから、それを使い切るような治療にしよう!なんてことになったら嫌ですよね。材料優先で治療内容が決まるのって。

 

ただ私たちがどんなにいい治療しても、その治療の質を患者さんが理解してくれないことも多いわけ。

「この治療は保険がききません!自費です!10万円です」って言われた時にちょっとびっくりするでしょ?

 

でもあれって、その治療をやった時に、材料費や加工費、人件費などを計算しての値段であって、世界的に見た場合の標準価格であることもしばしば。

外国で歯石とると3万円とか、

歯を抜くと5万とか、10万円とか・・・。

 

日本は保険制度があるから安いんじゃないですよ。多くの患者さんは医療費の3割しか負担しなくていいから日本は安いとおもっています。違うのです。

保険の評価額が低く設定され、歯科医の報酬がすくなく設定されているから安いのです。たとえば同じ治療内容でも、アメリカの歯科医は20万円うけとれるのに、日本の保険治療では1万円しかもらえないのです。

 

 

あっ、今年、政治資金の関係で、歯科の業界がものすごくたたかれました。

あのあと、ほかの職種の団体が3つくらい同じようなことで摘発されたそうなんですが、ほとんど報道もされませんし、皆しりませんよね。

いや、悪いことなんでしょうけど、なんで、歯科ばかり鬼の首をとるようにたたかれるんでしょうかねぇ。歯医者いじめですよ。

 

私はそういう裏の政治のことはよくわかりませんが、ますます、歯科のイメージは悪くなっていく・・・。

来年の保険点数変更も、きっとさげられるんだろうし。

悲しい。皆、がんばっているのに・・。

 

 

 

 

ブログを書きはじめて10年以上経ちました。プライベートな事や歯科治療・地域の話題など、書いた当時は一般的だった内容や表現が今では適切ではないものもございます。過去の記事をご覧になる際は予めご了承ください。