糖尿病と歯科③
体に炎症があると、CRPという数値が増えます。
肥満そのもので生体に炎症がある場合、歯周病の治療をしてもCRPの減少の期待はできないらしいのです。
すごく太っている人はいったんやせてからでないと、歯周病治療との因果関係はわからないということ。
つまり、医学雑誌JAMAの研究結果は、意味がなかったのです。
(・・・・ということは、糖尿病の専門医もあまり知らないらしいですが)
私は糖尿病のことは、歯科医として普通の知識しかありませんが、ヘモグロビンA1cの数値を1%下げるだけで網膜症や足の切断のリスクがぐーんと減るといいます。
もし歯周病の治療をすることで、その1%を減らせるとしたらどうですか?
とはいってもすべての糖尿病患者に、歯周病治療による血糖値の減少ができるかというとそうではありません。
大体4人に1人の糖尿病患者が、歯周病治療によるA1cの改善ができるようです。
日本人の糖尿病患者 約2000万人
そのうち約500万人に効果があるのです。
ある先生は
『働き盛りで、小太りで糖尿があって煙草をすってストレスの多いような方は歯周病がひどくなり、さらに糖尿病がひどくなるといいます。
結論としては
歯周病を放置すると糖尿病になりやすい可能性がある
歯周病は糖尿を悪化させる可能性がある
歯周病を放置すると心血管病変や腎症などの合併にかかりやすい可能性がある
歯周病を治せば糖尿病が改善する可能性がある
ということだそうです。
また2倍2倍の法則ともおっしゃっていました。
糖尿病は歯周病を2倍悪くする
歯周病は糖尿病を2倍悪くする と。
私の知っていることはこの程度のことですが、歯周病の恐ろしさはわかっていただけましたか?
日本人の成人の8割がかかっている国民病『歯周病』
なんとかしなければいけませんね。
ブログを書きはじめて10年以上経ちました。プライベートな事や歯科治療・地域の話題など、書いた当時は一般的だった内容や表現が今では適切ではないものもございます。過去の記事をご覧になる際は予めご了承ください。